キッチンや、散歩中、お出かけ中の急な拾い食い。
犬を飼っていれば、そんな経験は多いのではないでしょうか?
拾い食いは、時に命の危険にも繋がります。
今回は、犬が拾い食いをしたらどうすればよいのか、
拾い食いをさせない為にはどうすればよいか、紹介します。
犬の拾い食い。飼い主のNG行動とは?
楽しいBBG。近年では犬連れOKなBBQ会場も増えています。
目を離したすきに、犬が食べてはいけないものを食べてしまったということはありませんか?
身近なお散歩で、飼い主たちが立ち話をして犬から目を離してしまった一瞬で
なにかを食べてしまった時に、あなたはどんな行動をとりますか?
実は拾い食いをした時に飼い主がしてはいけないNG行動があります。
・食べたものを無理矢理吐かせようとする
既に飲み込んでしまったものを無理矢理吐かせようとするのは大変危険な行為です。
水を無理矢理たくさん飲ませたり、指を突っ込んだり、お腹を強く押したり、
背中を思い切り叩いて吐き出させようとすることも絶対にやめてください。
無理矢理吐かせようとすると、喉に詰まらせてしまう可能性があります。
体を強く叩いたりすると、打撲や脱臼をして犬に痛い思いをさせてしまうだけです。
したがって、何かを食べてしまったからといって無理矢理吐かせようとする行為は絶対にNGです。
・食べでいるものを無理矢理奪い取ろうとする
犬が拾い食いをしてモグモグしている段階で、無理矢理奪い取ろうとしてはいけません。
犬は、「取られたくない!」と思い、余計に飲みこもうとしてしまいます。
飼い主が取ろうとすればするほど、犬は「渡したくない!」と自分のものにしたくなるのです。
・大きな声を出したり、叱りつける
拾い食いを発見したら、慌ててしまうのは当たり前です。
しかし、「だめ!」「こら!」と大きな声を出し、慌てた行動を取ると、
犬もビックリして飲み込んでしまったり、口に入れたものを隠そうとして飲み込むこともあります。
叱られたことを、構ってもらえたと勘違し、また同じことをしようと拾い食いを繰り返す犬もいますから
叱ることや声を出して慌てる行動もNGです。
犬にとって、魅力的なものが落ちていたらそれを口に入れてしまうのは犬の
「本能」でもありますので、拾い食いは珍しいことではありません。
拾い食いを発見しても、むやみに叱ったり、吐かせようとせず、冷静に対処していきましょう。
拾い食い後の正しい対応は?
もし犬が拾い食いをしたら、正しい方法で対応しないと、犬がまた同じことを繰り返したり、命の危険にも繋がってしまいます。
・飲み込む前に発見した場合
拾い食いをしそう、または口にくわえている状態など、拾い食いをしている最中に見つけた場合は
「ちょうだい」や「はなせ」などのしつけを覚えていれば、その掛け声でくわえているものを離してもらいましょう。
普段のおもちゃ遊びなどでちょうだい、はなせなどを覚えさせると良いでしょう。
・すでに飲み込んでしまった場合
飲み込んでしまったものにもよりますが、叱ったり大きな声は出さずにまずは様子を見ましょう。
そして、以下の症状が見られたらすぐにかかりつけの病院へ連れて行ってください。
・下痢や嘔吐をしている
・いつもより元気がなく、ぐったりしている
・苦しそうにしている
・痙攣している
そのほか、犬がいつもの様子と違うようなら、すぐに病院へ連れて行きましょう。
そして病院では以下の内容を必ず伝えてください。
・なにを飲み込んでしまったのか
・飲み込んだ時間
・飲み込んだ量
上記の内容によって、病院での処置内容が変わってきますので必ず伝えてください。
病院に連れていくより、自分で吐かせた方が早いのでは?と考える方が多いですが
無理矢理吐かせるのは非常に危険です。絶対に行ってはいけません。
注意して!拾い食いの危険物はこれ!
拾い食いは家のキッチンだけではありません。
散歩中やお出かけ中も注意が必要です。
よくある拾い食いや、犬の体に悪いもの、食べてしまったら危険なものをいくつか紹介していきます。
・焼き鳥の串、爪楊枝
これはBBQやお祭りなどで人間が地面に落としたものを犬が食べてしまうことが多いです。
犬の嗅覚は人間の100万倍~1億倍とも言われていますので、わずかな匂いでも感じ取ります。
串や爪楊枝に食べ物の匂いが残っているので、犬にとってはとっても魅力的なもの。
串や爪楊枝は尖っていて、喉や体内に刺さってしまう恐れがありますので十分に注意してください。
・虫、動物の死骸や糞
中には先祖で狩りをしていた犬もいますから、本能でネズミや虫など、動くものに反応します。
そして勢いでパクっと食べてしまうこともあります。
動いていなくても、動物の死骸や、他の犬の糞を食べてしまうことも。
動物の死骸や糞には、感染症の恐れがありますので非常に危険です。
・農薬や肥料などの毒物
散歩コースで畑などを通る場合は注意が必要です。
畑にはたくさんの肥料や農薬などが撒かれています。犬が口にしたら毒物と化します。
絶対に犬が口にしないようにしてください。
・有毒植物
スズラン、スイセン、フクジュソウなど、毒のある植物にも十分注意してください。
ユリ、ヒガンバナも犬に有害であることが分かっています。
また、サクランボ、ウメ、プラム、モモ、の未成熟果と種には、
シアン化合物が含まれており、犬が食べるとめまいや呼吸困難を起こしてしまいます。
・家庭での食材
チョコレートやネギ類は犬が食べてはいけない食べ物で有名ですが、そのほかにもガムや、ナッツ、アボガド、ニンニク
お酒などのアルコール類も、犬が食べてしまうと死亡する恐れがあります。厳重な注意が必要です。
犬を飼っているのであれば、上記の危険物は必ず頭に入れて犬と過ごしましょう。
拾い食いが原因で命を落としてしまったら元も子もありません。
普段から飼い主の注意が必要です。
拾い食いをやめさせるには?
一歩間違えると命にも危険が及ぶ拾い食いですが、防ぐ方法がいくつかありますので、紹介します。
・散歩中のしつけを徹底する
毎日欠かさずに行う散歩でも、犬が自由に飼い主の前を歩いていてはダメです。
飼い主の横にピッタリくっついて歩くしつけを徹底しましょう。
そして、散歩中でも「まて」「とまれ」と飼い主の掛け声に従うようしつけましょう。
飼い主はただ散歩するだけではなく、歩いている道、足元をしっかり見て犬に危険が
あるものが落ちていないか、確認しながら散歩しましょう。
「まて」や「とまれ」がしつけられていれば、飼い主が犬よりも先に口にしては危険なものを見つけた時点で
「まて」などと声をかけ、拾い食いを防止しましょう。
・「ちょうだい」「はなせ」をしつける
もし、既に拾い食いをしている場合は、「ちょうだい」や「まて」をしつけていれば離してくれる場合もあります。
これは、室内遊びなどでしつけましょう。
口にくわえたおもちゃなどを「ちょうだい」の掛け声で離してくれれば、犬がなにか拾い食いした際も、
離してくれる可能性がありますので、今からでもしつけていきましょう。
・BBQや、お祭り、お出かけ先ではフリーにしない(リードを必ず着用)
主にBBQ会場などで拾い場所では、犬をリードから外し、離している方も多いと思います。
おでかけ先ではリードを外さないのが理想です。
犬が自由に動き回ってしまうと、飼い主の目が届かないところで拾い食いを
してしまう可能性がありますので、リードは必需品です。
・自宅のキッチンに犬が入ってこないようにサークルなどを設置する
料理中にどうしても食材を床に落としてっしまう事があります。
その時たまたま犬がその場にいたら、食べてしまっても犬は悪くありません。
そうならないように予めキッチンに犬が入って来れないようにサークルや仕切りを設置するなど工夫してみましょう。
このように、事前に防げる方法はたくさんあります。
拾い食いは犬が悪いのではありません。
拾い食いをされる前に、私たちができることをやっていきましょう。