ふっくらとした食感でしっかり濃い豆の味がするそら豆は、ごはんに合うおかずとして
またお酒のあてにしても美味しくいただける食材です。そら豆の旬の時期は4月から6月頃なので
この季節に食卓に並ぶことも多いのではないでしょうか?
旬の美味しい時期に犬にもそら豆を与えたら喜んでもらえそうですが、食べさせても問題はないのでしょうか?
また枝豆やグリーンピース、スナップエンドウなどの他の豆類はどうなのでしょうか?
今回はそら豆などの豆類が犬にもたらす栄養効果と、大きなそら豆をおいしく茹でるコツを紹介します。
そら豆に含まれる栄養は?
そら豆をはじめ、豆類の多くは植物性たんぱく質を多く含みます。
たんぱく質は筋肉などおもに体を作る栄養素で、炭水化物、脂質と並ぶ3大栄養素のうちのひとつです。
たんぱく質には動物性と植物性の2種類があり、植物性たんぱく質は肉類などの動物性たんぱく質に
比べて脂質が少なく、ヘルシーにたんぱく質を摂取することができます。
それから、そら豆には炭水化物をエネルギーに変えるビタミンB1、皮膚や被毛を健康に保つビタミンB2、
ストレスの解消や免疫強化に役立つビタミンCと、豊富な水溶性ビタミンが含まれています。
また高血圧を予防するカリウムや、貧血を防止する鉄、皮膚や被毛を作る銅などのミネラルも豊富です。
このように、そら豆には犬の体にとても良い効果をもたらす栄養素がたくさん含まれているので、
ドッグフードとのバランスや量に気をつけさえすれば、犬に与えても全く問題はありません。
ただし、消化を良くするためにも必ずさやから取り出し加熱して、細かく刻んでから与えるようにしてください。
同じくそら豆の薄皮にも、腸内環境を整えてくれる食物繊維が多く含まれ栄養がありますが、
消化しにくいので細かく刻んでから犬に与えるようにしましょう。
他の豆類の栄養効果は?
枝豆
枝豆はそら豆同様に、犬の健康維持に効果的な栄養をたくさん含んでいます。
骨を作るサポートの役割を果たすビタミンKを、そら豆よりも多く含みます。
枝豆を犬に与える場合もさやから外し、加熱して薄皮ごと細かく刻んでください。
グリーンピース
グリーンピースもそら豆と変わらず栄養満点の食材ですが、小粒なので他の豆類に比べて犬が丸呑みを
してしまいがちです。すりつぶすなどして与えるとよいでしょう。小型犬で1日5~6粒が目安です。
スナップエンドウ
スナップエンドウは、そら豆と比べて抗酸化作用のあるβカロテンを多く含み、
視力を維持したり粘膜を強化したりしてくれる効果があります。
スナップエンドウはさやごと与えることができますが、必ず加熱して細かく刻んでから与えてください。
そら豆の上手なゆで方
そら豆などの豆類は、いったんさやから取り出すと味や風味がどんどん落ちていき、日持ちも悪くなります。
購入するときは、なるべくさやつきに入ったままの新鮮なそら豆を選びましょう。
また犬に与える場合は、熱を冷まして細かく刻んでから与えましょう。
調理手順
さやからそら豆を取り出し、黒い筋の反対側に包丁で浅く切り込みを入れる。
切り込みを入れることで早く熱が入り、また皮から取り出しやすくなります。
鍋に水1Lを入れて沸かし、塩小さじ1(人間用は大さじ1)を入れてそら豆を塩茹でする。
3分ほど茹でたら、ざるに上げて冷ます。
塩ゆでする場合は、犬用は入れる塩の量を減らしましょう。
もちろん犬にも塩分は必要ですが、ドッグフードで十分にまかなえているので、
余分な塩分を一度に大量に摂取すると、腎臓や心臓に負担がかかってしまいます。
そら豆は焼いても揚げても美味しい!
そら豆は茹でるだけでなく、焼いたり揚げたりしても、違った食感を楽しむことができて美味しいです。
ただし犬は焼きたて、揚げたてのそら豆を与えると、口の中を火傷をしてしまいます。
豆の中まで余熱がしっかりと冷めていることを確認してから犬に与えましょう。
焼く場合は、さやから取り出さずに、そのまま魚焼きグリルで両面を10分ほど焼くと、焼きそら豆の完成。
また揚げていかり豆にする場合は、さやから外して切り込みを入れた後に160℃に熱した油で素揚げしてください。
犬にもそら豆を与えて旬の味覚を楽しんでもらおう!
犬の健康を維持する基本となるのは、普段の食事です。旬の食材は特に栄養価が高いので、
旬の食材を犬に与えることで、暑い夏や寒い冬を快適に乗り越えることができるように、
体のバランスを整えることができます。春から夏にかけて旬を迎えるそら豆を、
フードのトッピングやおやつに取り入れて、愛犬にも旬の味覚を味わってもらいながらさらに
健康になってもらいましょう。ただし、どのような食材でもアレルギーの反応が出ることがあります。
初めてそら豆を与えるときは、まずは少量から始めて、そして毎日続けては与えないように気をつけてくださいね。