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犬に桃を食べさせても大丈夫?危険な成分やアレルギーの心配は?

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甘い桃は多くの人が好きな果物の1つです。栄養価も高く水分が豊富な桃は、

犬に与えてもよい果物だと思っている方は多いようです。

しかし、実は桃は犬に与えない方がよい食べ物の1つです。

ではなぜ桃は犬に与えない方がよいのでしょうか。

桃に含まれる栄養成分と危険な成分、アレルギー症状も交えて詳しくご紹介します。

 

桃に含まれる成分は?

桃に含まれる成分とその働き、また犬の体に与える影響などはどのようなものでしょうか。

桃にはたくさんの栄養成分が含まれています。主な栄養成分は、

ビタミンCやビタミンEが豊富で、他にも

ナイアシン・ビタミンB6.ビタミンB1・ビタミンB2など、

多くのビタミン類が含まれています。

ビタミンCやEは抗酸化作用があり、免疫力を上げる効果が高いことでも知られています。

また、ミネラル類も多く、カリウム・銅なども豊富です。

これらの栄養素は犬の体にとっても、非常によいものばかりです。

 

ではなぜ犬に桃を与えない方がよいのでしょうか。それは、桃の種に含まれる成分が関係しています。

桃の種にはアミグダリンという成分が含まれます。このアミグダリン自体が毒という訳ではありません。

これが体内に入ると、分解される過程で出される酵素に反応して、シアン化水素に変わります。

このシアン化水素の毒性が原因で、シアン化水素中毒を引き起こす可能性が出てきます。

 

このアミグダリンは種だけでなく、実の部分にも少量ですが含まれています。

このように桃の栄養価は高く、犬にとってよい成分が豊富であったとしても、

中毒を引き起こす可能性がある以上、与えない方がよいということです。

人より体の小さな犬は、よりその影響を受けやすく、注意が必要になります。

 

桃の種で起こる可能性のあるシアン化水素中毒の症状は?

桃の種に多く含まれるアミグダリンによる、

シアン化水素中毒を引き起こしてしまった場合、次のような症状が現れます。

・ふらつき

・興奮

・呼吸が早くなる

・嘔吐や下痢

・痙攣

・麻痺

などです。

 

熟す前の桃には、完熟の桃よりも多くのアミグダリンが含まれるため、

中毒を引き起こす可能性が高くなるということも知っておきましょう。

桃の実を少し食べたくらいで、この中毒を起こす可能性は低いですが、

種を食べてしまった場合は、症状が出ていなくても、

動物病院で獣医さんに診察してもらって下さい。

 

症状が出た場合は一刻も早く適切な処置をする必要があります。

重症化した場合は、命に関わることもあるので、注意が必要です。

 

※食べ物ではありませんが、アジサイの葉や根にもアミグダリンの成分が含まれています。

梅雨の季節、アジサイを家に飾る時や、お散歩途中に咲いているアジサイには気を付けておきましょう。

 

その他の桃によるアレルギー症状は?

桃はアレルギー食品としても知られている果物です。

人の中にも桃にアレルギーを持っている方は意外と多いようです。

他のアレルギーを持っている犬は、桃にもアレルギーを起こしやすいので、より注意が必要になります。

 

また、桃には食物繊維や水分が豊富なので、

便がゆるくなったり、下痢をしたりすることもあります。

アレルギーの症状は他に、嘔吐や、かゆみが出るなどの症状が多いようです。

この場合も症状がひどくなる前に、動物病院で診てもらうことをおすすめします。

 

桃に限らず、初めて与える食品はアレルギーのことを考慮して、少しの量から与えるようにしましょう。

 

犬に桃の缶詰は与えても大丈夫?

種を取り除いてある缶詰の桃なら、与えても大丈夫かと思われるかもしれませんが、

缶詰の桃も与えてはいけません。缶詰の桃は、大量の砂糖を使ったシロップ漬けになっています。

砂糖自体に、犬の健康を害するような成分は含まれていませんが、

与え続けると肥満の原因になります。

また、そのことから糖尿病などの病気を誘引する可能性もあります。

虫歯などの原因にもなるので、糖分の多いものは与えないように注意しましょう。

また桃のジュースも与えないで下さい。

 

加熱処理されているため、アミグダリンは分解されていますが、

糖分が多いので缶詰と同様に注意が必要です。

 

他に与えてはいけない果物は?

他にもアミグダリンが含まれる食べ物はあります。

サクランボの種・すももの種・あんずの種

びわの種・青梅・銀杏・ネクタリンの種などにも含まれます。

種の方が含有量は多いですが、実にもアミグダリンが含まれていることはわかっています。

少量なら中毒が起きないということではありませんので、気を付ける必要があります。

 

アミダグリンは含まれていませんが、

他にも犬に絶対に与えてはいけない果物や野菜がありますので、ご紹介しておきます。

ブドウ・イチジク・ドライフルーツ・プルーンレモンやグレープフルーツの皮の部分

たまねぎ・ニラ・ねぎ・アボカドなどです。

これらの果物や野菜は、犬が大量に摂取すると命に関わることになるので、

絶対に与えてはいけません。必ず覚えておきましょう。

 

ももの中毒やアレルギーについてお話ししてきましたが、

他にももう1つ注意しなければならないことがあります。

 

それは、ゴミ箱に捨ててある桃の種を、犬が食べてしまうというケースが多いことです。

甘い匂いは犬が好きな匂いでもあります。桃の種は意外に大きく、のどに詰めてしまう可能性があります。

窒息などのおそれがあるため、注意が必要です。

桃の種や、犬に与えてはいけない食品の種や皮などを捨てる時は、

ビニール袋に入れてしっかり結んでおいた方がよいでしょう。

 

桃の成分が犬に与える影響ついてのご紹介をしましたが、

他にも犬にとって危険な食べ物はたくさんあります。

人の体にとってよいものが、犬にもよいとは限りません。

飼い主さんは犬に与えてはいけない食べ物について、詳しく知っておく必要があります。

安全の有無がわからない食べ物は安易に与えず、必ず調べてから与えるようにして下さい。

愛犬の命にも関わることですので、しっかり知識を深めて、

愛犬を危険な目にあわせないようにすることは、飼い主さんの役目なのです。

 

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