マンゴーといえば、夏のごちそう。高価な果物ですから、気軽には買えませんが、
たまに奮発して買ったらやっぱりおいしくて、いくらでも食べたくなってしまいますよね。
そんな時、あなたの愛犬は、ジーッと物欲しそうな目つきをして、あなたのことを見つめていませんか。
おいしいものをもらおうと、信じられないくらい、可愛らしい目つきで、
あなたを見つめてくることでしょう。そんな目つきで見られたら、犬にだって分けてあげたくなりますが
マンゴーを犬に与えることは、良い事なのでしょうか?
そもそも、マンゴーはどんな植物?
マンゴーは、ウルシ科のマンゴー属の果樹で、紀元前からインドで栽培されている、
たいへん歴史ある果物です。仏教では、聖なる樹と呼ばれ、ヒンドゥー教では万物を支配する神
プラジャーパティの化身ともされていますから、昔からとても大事にされ、
尊敬されてきたということがわかりますよね。
日本では5月から8月に出荷される夏が旬の果物で、宮崎、熊本、鹿児島、沖縄で栽培されている
南国の果物です。ビタミンC、Bカロテン、カリウムなどを豊富に含んでおり、
栄養素も非常に高い果物ともいえるでしょう。
マンゴーを犬に与えることについて
そんな果物の王様とも呼ばれるマンゴーですが、犬に与えても問題はありません。
Bカロテンは、実が濃い黄色になり、完熟すればするほど増えると言われていますが、
このBカロテンは、必要に合わせて、ビタミンAに変化して、免疫力を上げてくれる便利な栄養素です。
なので、病気予防などに役立ちますよね。また、ビタミンCと組み合わさると、
老化や美肌予防にも効果的だそうですから、老犬などにも食べさせてあげたい果物です。
また、水分量が豊富なので、食べると体を冷やしてくれます。夏が旬の果物は、
身体を冷やしてくれるものが多いですが、マンゴーもそんな食べ物の一つです。
ですから、熱中症対策などにも、マンゴーを与えるとよいでしょう。
ただし、皮はきちんとむいて与えましょう。たまに皮に農薬がたくさん残っており、
皮についた農薬を食べたせいで、具合の悪くなる犬もいます。犬に与えるんだから、
どうでもいいやと思わずに、必ずきちんと皮をむいてあげてください。
また、マンゴーは、あまりたくさんあげすぎてはいけません。犬は物欲しそうな目をしますし、
おいしい物をおねだりする時には、とてつもなく愛らしい、つぶらな瞳でこちらをジーッと見てきますから
たくさんあげないと、犬に申し訳ないような気持ちになってしまうかもしれませんが
マンゴーのあげすぎは、犬の健康のためにはかえってよくありません。体が冷えすぎてしまい、
下痢などの原因になることもありますし、太りすぎの危険もあります。
指先くらいの大きさに小さく切って、3、4切れくらいあげたら十分でしょう。
マンゴーチップスや、マンゴープリンなどの、人間用のマンゴーを加工したおやつを与えようと
する人がたまにいますけれども、それは絶対にやめてください。どうしても、
マンゴーのおやつをあげたいと思うならば、犬用に加工されたおやつを与えるようにしましょう。
犬用のマンゴーのおやつの中にも、マンゴーチップスや、マンゴーボーロ、マンゴービスケットなど、
おいしそうなものが様々あります。そういうものを選んで、与えるようにしましょう。
生のマンゴーでも、加工されたマンゴーでもそうですが、とにかく、マンゴーは、おやつです。
普段の食事は、ドッグフード。または、鶏肉や野菜、穀物などを混ぜ込んだおじやなどの手作りご飯をあげましょう。
マンゴーをあげる時に注意したいことは
基本的には、マンゴーは、犬に与えても大丈夫な食べ物なのですが、
犬がアレルギーを起こしやすい果物でもあります。あなたの愛犬が、マンゴーにアレルギーを
持っている場合がありますので、マンゴーを初めて与える時には、ごく少量にとどめ
その後数時間、犬の様子をよく観察してあげるようにしましょう。
もしも、ぐったりしていたり、下痢や嘔吐をしていたり、やたらに身体をかゆがっている場合には、
動物病院に行き、診察をしてもらいましょう。
また、マンゴーが十分に熟していない場合には、犬に与えてはいけません。
これは、マンゴーに限らずどの果物でもそうなのですが、未熟な種の中には、アルカロイドという毒が
多く含まれているので、体にとって害になってしまうことがあるからです。
果物は、よく熟したものをあげるように注意しましょう。
また、他の果物は大好きなのに、マンゴーは食べないという犬も中にはいます。
人間に食べ物の好みがあるように、犬にもそれぞれ食べ物の好みがあります。
マンゴーは、無理させてまで食べさせるものではありませんから、犬がマンゴーから顔をそむけたり
口から出したりした場合には、何がなんでもあげようとするのはやめましょうね。