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犬にこんぶを与えてもいいの?出汁を取った後の具材は?

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出汁文化のある日本では、体に良く上品なうま味で料理を

引き立ててくれる昆布を使って出汁を取ることが多いです。

ところで、出汁を取った後の具材の処理を、皆さんはどうされていますか?

そのまま捨ててしまうのはもったいないので、佃煮やふりかけにアレンジをするという方もいるようです。

 

また、犬を飼っている方なら、せっかく体に良い食材なので、犬にも食べさせてあげたいと思うでしょう。

冷凍保存が効き昆布の匂いが食欲をそそるので、犬の食事にも有効に活用したいところです。

はたして犬に昆布を与えても大丈夫なのでしょうか?また乾燥昆布や加工された昆布は、

犬にとってどうなのでしょうか?今回は昆布の種類と、犬にもたらす栄養や効果を検証していきます。

 

昆布に含まれる栄養と犬にもたらす効果

まず生のままの昆布を犬に与えると、どのような栄養効果があるのでしょうか?

栄養成分を一つずつ見ていきましょう。

 

水溶性食物繊維(アルギン酸・フコイダン)

昆布に含まれる水溶性食物繊維の一種である多糖類のアルギン酸とフコイダンは、

腸内環境を整えコレステロール値を下げる効果があります。また食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があり

水溶性1:不溶性2の割合で摂取することで、理想的な食物繊維のバランスが取れます。

不溶性食物繊維を含む食品は豆類に多く、おからや納豆などと一緒に犬に与えるとよいでしょう。

 

ミネラル

ミネラルの宝庫とよばれる昆布には、貧血を予防する鉄分や、歯や骨を丈夫にしてくれるカルシウムなどの

ミネラル類が牛乳の約23倍と豊富に含まれています。犬は体内でミネラルを生成できないので、

食事で補充する必要があります。ミネラル類を犬に与える上で重要なのはバランスで、

昆布のミネラルは特に吸収率が高いので、昆布だけを継続して与え続けるとミネラルの過剰摂取となり、

特に尿路結石を患っている犬は要注意でかえって健康を損なうこともありえます。

他の食材と合わせてバランスをとるか、毎日は与えないなどの注意が必要です。

 

フコキサンチン

昆布やひじきなどの、褐色になる海藻に含まれる色素成分であるフコキサンチンは、

脂肪を燃焼させたり糖尿病を予防したりするなどの効能があるので、

肥満気味の犬や糖尿病を患っている犬は、特に積極的に摂取させたい成分です。

 

グルタミン酸

昆布のうま味成分であるグルタミン酸はアミノ酸の一種で、

体内での生成が間に合わない場合に摂取する必要のある、準必須アミノ酸に分類されます。

ストレスや病気などで体がダメージを受けた際に、補充しておきたいアミノ酸です。

犬の皮膚や被毛を健康に保ち、胃腸の働きを改善し、また免疫力も強化する役割を果たします。

 

ヨウ素

昆布などの海藻類に含まれるヨウ素は、甲状腺ホルモンを生成するのに必要な成分で、

ドッグスポーツをしていたり日ごろから運動量が多かったりする犬や、妊娠中・授乳中で体力の要る犬は

特に補充しておきたい栄養分ですが、過剰摂取も問題視されているので与える量や回数には注意が必要です。

 

生こんぶと乾燥昆布の違いは?

昆布の収穫できる時期は夏場でも限られた期間のみと限定されているため、

通年スーパーで見かける昆布のほとんどが、長期に保存をすることのできる乾燥昆布かと思います。

乾燥昆布で出汁を取った後の出し殻でも栄養効果は十分にありますが、生の昆布の方が、

グルタミン酸などのアミノ酸やアルギン酸・フコイダンなどの多糖類である食物繊維をより多く含んでいます。

 

犬に与えるのであれば、できれば生の昆布をのどに詰まらせないように細かく刻んで、

いつものフードのトッピングにして与えるとよいでしょう。ただ生の昆布も塩漬けにされていることがあるので

その場合はさっと湯にくぐらせて塩分を落としてから与えるようにしましょう。

 

昆布の加工品や出汁は与えてもいいの?

昆布には生・乾燥昆布以外にも加工が施された製品があります。

また昆布からとった出汁も犬に与えてもよいのでしょうか?

 

とろろ昆布

乾燥昆布を甘酢に浸して味付けし何枚も束ねたものものの側面を、

機械で薄くスライスしたのがとろろ昆布です。甘酢の糖類が含まれているので、

肥満防止のためにも犬にはあまり与えない方がよいでしょう。

 

おしゃぶり昆布

パリパリとした食感が犬も喜びそうですが、塩分が多く何よりもその食感のせいで犬の口内や気管を

傷つけてしまう可能性があるので、犬に与えるのはやめておきましょう。

 

昆布出汁

昆布からとった出汁は先に紹介した栄養分がたっぷりと含まれているので、

フードをふやかしたり香りづけに上からかけたりするなど、犬に与えるのにおすすめです。

おなじくかつおから抽出したかつお出汁や、しいたけの出汁も犬にとっても栄養満点です。

出し殻も刻んでトッピングしましょう。

 

こんぶの出し殻も再利用して愛犬の健康を守ろう!

今回は、昆布が犬にもたらしてくれる、栄養効果と与え方を紹介しました。

出汁取りに使った出し殻を再利用し、昆布の栄養効果を犬にもおすそ分けして健康になってもらいましょう。

どのような食材でも継続的にまたは大量に与えすぎてしまうと、健康を損なったりアレルギーを発症してしまったり

するものです。犬の体に良い食材をローテーションしながら与えることで、栄養のバランスが取れて犬の健康を

維持することができます。そしていつものフードにトッピングをする場合は、

カロリーオーバーにならないように、フードの量を調整することも忘れないでくださいね。

 

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