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犬にさくらんぼを食べさせても大丈夫?危険な成分は?

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5月から7月に旬を迎えるさくらんぼ。さくらんぼが桜の木になる実だということを、

知らなかった、という方が意外に多いようです。みなさんよくご存知の、

お花見で知られるソメイヨシノやカンザクラの品種ではなく、

セイヨウミザクラやスミミザクラという品種の桜の木に、さくらんぼが実をつけるのです。

さくらんぼは桜の子(坊)から、さくらんぼう→さくらんぼと呼ばれるようになりました。

では、このコロンと可愛いフォルムのさくらんぼは、犬が食べても大丈夫なのでしょうか?

 

さくらんぼにはさまざまな種類があり、多くの人に好まれ、親しまれている果物です。

さくらんぼに含まれる成分と、犬の健康に与える影響など、詳しくご紹介させていただきます。

 

さくらんぼはあえて食べさせないで!危険性も?

果物や野菜の中には、犬に与えてよい物がたくさんありますが、

さくらんぼは犬に与えない方がよい食べ物の1つです。

成熟した実の部分であれば、少しくらい食べても問題はないようです。

しかし、未熟な実・葉・種・花にはかなりの注意が必要です。

とくに種は絶対に食べさせてはいけないものです。

 

葉や花は塩漬け加工されて、人が、食品としてよく使うものです。

例えば、桜餅に巻かれている塩味の葉がそれです。人が食べる分には、

大量に摂取しなければ特に問題はありません。

 

ただ、桜の葉や花には肝毒性の原因とされる、クマリンという成分が含まれています。

まだ木の枝に付いている状態の、葉や花にはこのクマリンの成分はありませんが、

枝から摘んですぐや、下に落ちた葉や花には、徐々にクマリンが生成されていきます。

塩漬けに加工した葉や花にもクマリンが含まれるのです。

 

さくらんぼを食べてはいけない最大の理由は種です。種を丸飲みした場合は、

そのまま便と一緒に排出されることがほとんどです。

しかし、噛み砕いて飲み込んでしまった場合は危険です。

 

種にはアミグダリンという成分が含まれています。

このアミグダリン自体が毒というわけではありませんが、これが体内に入ると、

分解される過程で出される酵素に反応して、「シアン化水素」に変わります。

このシアン化水素の毒性が非常に危険なもので、シアン化水素中毒を引き起こす原因となります。

犬に対して中毒を引き起こす可能性があるので、十分に気を付けなければならないものです。

アメリカンチェリーも同様の注意が必要です。特に犬は人より体も小さいため、注意が必要になります。

 

さくらんぼにも栄養成分はあるのですが、ドッグフードで十分に補えるものです。

あえて犬に与える必要はないですしょう。

 

さくらんぼの種で起こる可能性のあるシアン化水素中毒の症状と治療法

さくらんぼの種を噛み砕いて食べてしまった場合、

シアン化水素中毒を引き起こしてしまう可能性があります。

 

〔症状〕

ふらつき・興奮・呼吸が速くなる・嘔吐・けいれん・麻痺など、

さまざまな症状があらわれます。

 

〔治療法〕

さくらんぼの種を噛み砕いて食べてしまった場合は、

症状が出ていなくても、まず動物病院に連絡して相談をして下さい。

いつ食べてしまったのか、どれくらいの量を食べたのかなどを伝えた上で、

獣医師さんの指示に従ってください。

 

症状がある場合は早急に病院へ向かってください。

症状が重篤化するのを防ぐためにも、一刻も早く診察してもらって下さい。

 

さくらんぼの種の他に犬に与えない方がよい果物、野菜は?

さくらんぼの実は少量なら食べても問題ないことと、

さくらんぼの葉や花、種が危険であることをお伝えしました。

その他の果物の種で、アミグダリンを含むものと、

犬に与えない方がよい果物や野菜と、与えた方がよい果物と野菜をご紹介します。

 

・アミグダリンが含まれる果物の種

 ももの種・すももの種・アンズの種など

 

・犬に与えてはいけない果物と野菜

 ブドウ・イチジク・ドライフルーツ・プルーン

 レモンとグレープフルーツの皮の部分、タマネギ・ニラ・アボカドなど

 

・犬に与えた方がよい果物と野菜

 イチゴ・りんご・バナナ・メロン・キウイ

 みかん・スイカ・梨・オレンジ・パイナップル

 ハクサイ・レタス・さつまいも・きゅうり・トマト・ブロッコリー・かぼちゃなど

 

犬に果物を与える時に注意したいことは、

その果物をはじめて食べる場合、アレルギーの心配があるので、

少しの量からはじめることです。痒がる、嘔吐、下痢などの症状があらわれたら、

すぐに獣医師さんに相談しましょう。

 

種などに中毒が起こる可能性がある果物は、

果実は大丈夫でも念のため、食べさせない方がよいでしょう。

人にとって安全なものが、犬にも安全とは限らないからです。

安全の有無がわからない場合は、安易に与えず、必ず調べてから与えるようにしましょう。

 

犬に危険なものがこんなところにもあった!

さくらんぼの種などの危険性について、ご紹介きてきましたが、最後に意外と知られていない、

飼い主さんが知っておいた方がよいことをお伝えします。

 

さくらんぼの旬と、ほぼ同じ時期の梅雨どきに、

アジサイをあちらこちらで見かけると思います。驚くことにこのアジサイ、

ちょっと気を付けなければいけないものなのです。

お散歩中の犬がアジサイを食べて、食中毒の症状を引き起こした事例が多くあるからです。

これはアジサイの葉とつぼみに含まれる、アミグダリンによるものだったのです。

飼い主さんも、まさかアジサイに中毒物質のアミグダリンが含まれているとは、

思わないでしょうね。アジサイの根にもアミグダリンが含まれているので、

穴を掘る習性を持っている犬は、注意が必要です。

 

飼い主さんが知っておかなければいけないことは、このようにたくさんあります。

愛犬のために、知識を深めることが大切ですね。

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