行動の異常

もし愛犬が痙攣を起こしてしまったら!対処方法と原因を知っておこう!

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突然、愛犬が痙攣を起こしてしまったら、ほとんどの飼い主さんは、

戸惑ってしまい、何をしたらよいのかわからなくなってしまうことでしょう。

しかし、痙攣についての知識があれば、

少しでも落ち着いて対処ができるかもしれません。もしもの時のために、

飼い主さんが知っておきたい、犬の痙攣の原因や対処方法、

注意点など詳しくご紹介していきます。

 

心配のいらない痙攣について

犬に起こる痙攣で心配の必要がないものは、筋肉疲労による痙攣です。

過度の運動により、筋肉の疲労が原因で起こる痙攣です。

ピクピクと筋肉が痙攣しますが、この痙攣に関しては一時的なものですので、

特に心配する必要はありません。

寝ている時に手足がビクッとなるのも、この痙攣です。

 

犬に起こる痙攣の主な症状は?

心配なのは、何かの病気が原因で痙攣を引き起こしている場合です。

痙攣は様々な病気によって起こりますが、

それが起こると主に次のような症状が現れます。

・突然倒れて全身が硬直する

・体の震え(多くは顔や手足の震え)

・失禁

・嘔吐

・意識がなくなる

・大量のよだれが出る

・口から泡を出す時がある

・呼吸が30秒くらい止まることがある

など、これらの症状がみられます。

 

痙攣が起きる可能性のある病気とは?

犬の痙攣の原因には、主にどのような病気があるのでしょうか。

詳しくご紹介します。

 

・てんかん

てんかんは犬の痙攣の原因として最も多いものです。

脳神経細胞の電気的な働きが突然乱れ、

コントロール不能になることによって起こります。

慢性的に痙攣発作を繰り返します。

てんかんには〈症候性てんかん〉と〈特発性てんかん〉があります。

 

〈症候性てんかん〉

病気や感染症が原因で、脳内に異常が起こることで引き起こされます。

 

〈特発性てんかん〉

検査などで脳に異常がなく、原因が特定できないてんかんのことをいいます。

原因が不明とされる場合、予防をするのは難しいようです。

 

また、てんかんを起こしやすい犬種がいることから、

遺伝的なものが関係しているとも考えられます。

どの犬にも発症する可能性はありますが、

特に、この特発性てんかんを起こしやすい犬種がいます。

それは、アメリカンコッカースパニエル・ゴールデンレトリバー

ウェルシュコーギーペンブローク・コリー

ジャーマンシェパード・シベリアンハスキー

ダックスフンド・セントバーナード・ビーグル

プードル・ボーダーコリー・ミニチュアシュナウザーなどの犬種です。

また、このてんかんの発症は、

1歳から3歳の間に起こることが多い傾向にあります。

 

・脳炎

ウイルスや細菌の感染によって起こります。

症状は、脳に障害が起こっている場所により様々ですが、

痙攣やふらつき、立てなくなる、歩き回るなどがあります。

また、原因が不明な脳炎もありますが、

免疫機能が関係していると考えられています。

 

・水頭症

頭蓋骨の中の脳室という場所に脳脊髄液がたまり、

脳が圧迫されて様々な症状が起こる病気です。

この水頭症は1歳以下の子犬に発見されることが多いようです。

水頭症の原因はほとんどが遺伝的なものです。

その症状は、痙攣や旋回運動、視野障害などの症状がみられます。

 

・心疾患

人に多くみられる心筋梗塞は、犬にはあまりみられません。

犬の心疾患で多いのは、先天性の心疾患や、不整脈、

感染性の心内膜炎、フィラリア症などがあります。

 

・トキソプラズマ

トキソプラズマという原虫の寄生によって起こる感染症です。

感染経路は、トキソプラズマに感染している豚肉や鶏肉を食べたり、

猫の糞から感染する経口感染などがあります。

 

・ジステンパーウイルス感染症

犬ジステンパーウイルスの感染により起こります。

咳、くしゃみ、鼻水などの呼吸器に症状がでたり、

下痢や嘔吐、麻痺や痙攣といった神経系の症状もみられます。

ワクチンを接種していない1歳未満の子犬が、発症してしまうことが多いです。

 

・中毒

玉ねぎ、チョコレート、マカダミアナッツなど、

犬が中毒を起こす可能性がある食材を食べてしまったことで痙攣を起こした場合は、

少しでも早い処置が必要になります。

すぐに病院へ向かい、適切な処置をしてもらいましょう。

 

・低血糖

子犬が母乳を飲めていなかったり、

糖尿病の犬が激しい運動をした時に低血糖に陥り、

体の震えなどの症状が現れることがあります。

これは食事を与えることで改善されることが多いですが、

場合によっては痙攣を引き起こす可能性もあります。

特に子犬の場合は命に関わることもあるので、早急に病院へ向かって下さい。

 

・熱中症などによる脱水

夏場に起こることがほとんどですが、それ以外でも起こる可能性があります。

痙攣を起こしている場合、重篤な熱中症のおそれがあります。

早急に病院へ向かい、点滴などの適切な処置を受ける必要があります。

 

愛犬に痙攣が起きた時、飼い主さんにできることは?

愛犬が突然激しく痙攣したり、口から泡を吹いてしまうような状態を見ると、

飼い主さんは心配とショックで、何もできなくなるかもしれません。

しかし、慌てず落ち着くことが大切です。

まず、飼い主さんにできることをしなければなりません。

そのためにも、痙攣を起こした時の対処方法はしっかり把握しておきましょう。

 

〈気を付けたいこと・飼い主さんがやるべきこと〉

・体を揺すったり、抱き上げない

・無理に押さえて痙攣を止めようとしない

・急に暴れたり走り出したりすることがあるため、

 周りの状況を確かめる

・大きな声を出して犬を刺激しない

・舌を噛まないようにと、タオルを口に入れたりしない(窒息してしまうおそれがあるため)

 

痙攣中やその直後は、犬が錯乱状態になっている可能性があります。

むやみに手を近づけないように気を付けて下さい。

大抵の痙攣は1分~3分で治まります。

その間は近くでそっと見守ることが必要です。

 

痙攣が治まり犬が落ち着いていることを確認してから、すぐに動物病院へ向かいましょう。

獣医師さんに、痙攣が起きた時の状況を詳しく説明できるように、

メモを取っておくと、正しい情報を伝えることができます。

・痙攣が起こる前の状況はどうだったか

・いつ痙攣が起こったか

・痙攣が起きている時の犬の様子はどうだったか

・痙攣の長さはどれくらいだったか

など、獣医師さんに伝える情報は少しでも多い方がよいのです。

 

自己判断は絶対にダメ!必ず病院で診てもらいましょう

痙攣が治まると何事もなかったかのように、元気そうに見える犬もいます。

また、犬の痙攣を何度か経験した飼い主さんは、

「今回も大丈夫だろう」と、慣れてしまう方もいらっしゃいます。

しかし、こういう自己判断は大変危険です。

痙攣の原因が以前とは違うこともありますので、

必ず病院で診察してもらってください。

 

飼い主さんは正しい知識を身に付けることで、

もしもの時に、慌てないで冷静に対処ができるはずです。

愛犬を守ることができるのは飼い主さんなのですから。

 

愛犬が痙攣を起こしてしまった時の、

対処方法や原因などについてご紹介しました。参考にして下さい。

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