やきもちを焼く犬なんて聞いたことがない!と思うのは、犬を飼ったことがない人のせりふでしょう。
もちろん、犬によって性格は様々ですから、すぐにやきもちを焼く犬もいれば、滅多にやきもちなんて
焼かないという犬もいますけれども、犬を一度でも飼ったことがある人なら、犬には豊かな喜怒哀楽があり
もちろん、やきもちだって焼くことがあると、すぐにわかっていただけると思います。
軽いやきもちだけなら、可愛いなあですませることができますが、時には、厄介なやきもちもありますよね。
そういうわけで、犬のやきもちについて、お話していきます。
よその犬にやきもちを焼くことがある
例えば、犬の散歩をしていると、他の犬にすれ違うことってよくありますよね。
犬同士が、吠え合って喧嘩し合うようだったら、近づくこともできませんが、犬同士が仲が良く、
お互いにクンクンとかぎあい挨拶しあって、和気あいあいとした雰囲気をかもしだす、なんてことも
あると思います。そんな時には、飼い主さん同士でお話したり、あるいは、相手の犬を撫でてあげたりしますよね。
そんな時、あなたと相手の犬の間に、あなたの愛犬が割り込むことがありませんか。
これは、あなたの愛犬が、相手の犬に、やきもちを焼いている証拠です。
「わたしの大事な飼い主さんなんだから、あなたは、なでてもらわないで」
と、相手の犬に言っているわけですね。
それだけならいいのですが、あなたになでてもらっている、その相手の犬に向かって、あなたの愛犬が、
突然吠えかかる場合があります。今まで仲良くしていたのに、あなたが、その相手の犬をなでたとたんに、
突然、激しく吠え出したとしたら、これは明らかに、あなたの愛犬が相手の犬に激しいやきもちを焼いている証拠です。
「わたしの大事な飼い主さんに、近づかないで!」とでも言っているんでしょうか。
こんな時に、犬を叱ってもあまり意味はありません。相手の飼い主さんにあやまって、スッとその場を離れましょう。
よその犬よりも、あなたの愛犬の気持ちを優先してあげることが大切です。
赤ちゃんにやきもちを焼いた場合
散歩中にすれ違うだけの、よその犬にやきもちを焼いて吠えているなら、
相手から離れればいいだけですから、そんなに困ったことにはなりません。
問題は、家の中で起こるやきもちです。例えば、あなたの家に、新しく赤ちゃんが来た場合。
その赤ちゃんに、犬がやきもちを焼きはじめたら、ちょっとこれは、厄介ですね。
犬の身になってみれば、新しい赤ちゃんにやきもちを焼いてしまうのは、当たり前のことともいえます。
今までは、飼い主さんの家族の愛情を独り占めしてきたのに、いきなり、その愛情が、突然現れた不可思議な
生き物に取られてしまったとしたら、もちろん、犬は、面白くないでしょう。犬には、その不可思議な生き物が
大事な赤ちゃんだということは、わからないのですから、突然出現した不可思議な生き物をただ煙たく思うだけでしょう。
やきもちを焼いた犬は、自分に注目してもらおうと、赤ちゃんを抱いているあなたを、前足でたたいたり、
鼻でつついたりすると思います。無理やり、あなたに身体をすりつけてくるかもしれません。
それだけなら、まだいいのですが、時には、自分に注目してもらいたいあまりに、今までしなかったいたずらを、
次々にすることもあります。あるいは、赤ちゃんに吠えかかったりすることもあります。
そんな時に、犬を叱るのはかわいそうです。大切なことは、犬の気持ちを汲み取ってやるということ。
赤ちゃんのお世話が大変で、なかなか今まで通りに、犬をかまってあげることはできないかもしれませんが、
それでも、なるべく、犬に、しっかりかまってあげましょう。
家族の人に協力してもらえるなら、赤ちゃんを他の人に見てもらっている間に、
犬との時間をたっぷり取るのもいいかもしれません。
また、犬のストレスを発散させてあげることも大切です。広く走り回って遊べる公園などに連れていって、
思いきり走り回らせたり、遊んであげたりして、犬を思う存分、楽しませてあげましょう。
週に一度くらいでいいので、そのように、犬のストレスを発散させてあげるようにすると、犬の態度も大分変わってきます。
大事なことは、赤ちゃんに、飼い主さんの愛情を取られた、犬の寂しい気持ちをわかってあげるということ。
やきもちを焼いて起こす行動は、言葉が話せない犬が、全身で示している合図でもありますから、
その合図をしっかり受け取ってあげましょう。
上手な多頭飼いの方法とは
先住犬が、新しく来た新米犬に、やきもちを焼く場合もあります。
飼い主さんは、どうしても、新しい犬に気を取られてしまいがちです。新しい犬の世話ばかりしていると、
先住犬が気を悪くして、やきもちを焼き、新しい犬に吠えかかったり、喧嘩したりしてしまうことがあるでしょう。
大事なことは、ここでも、やはり、先住犬の気持ちです。まずは、先住犬が仲良くできる犬を、新米犬に迎えること。
これは、第一前提です。犬同士がとっても仲良しなら、やきもちは起こりにくいですし、飼い主さんも、
二匹の犬を同時に可愛がりやすいですよね。ですから、多頭飼いをしたいと思ったら、先住犬が気に入る犬を選びましょう。
できれば、先住犬が、1歳までの間に新しく迎える犬を選びたいところです。
というのは、1歳を過ぎると、初めて出会う犬と仲良くするのが、なかなか難しくなってくるからなのです。
1歳までは、わりとどんな犬とも仲良くできますから、多頭飼いを考えているなら、
先住犬が1歳までの間に、次の犬を選ぶようにしましょう。
そして、二匹の犬がお互いにやきもちを焼かないように、常に平等にかまってあげること。
これは、とても大事なことですから、忘れないで下さいね。