犬の平均寿命はドッグフードの栄養成分の向上や、
医療技術の進歩、飼い主さんの犬を飼うことへの意識の向上などにより飛躍的に伸びています。
悲しいことに、犬の成長速度はとても早く人の約4倍の速さで歳を取っていくと言われています。
少しでも愛犬と一緒に過ごせる日を長くできれば、多くの飼い主さんはそう思っていることでしょう。
犬は体の大きさによって、また犬種によっても寿命に違いがあるようです。
長生きの秘訣などを交えて、ご紹介していきます。
犬の大きさや犬種によって変わる寿命の長さ
犬の平均寿命はどのくらいなのかご存知でしょうか。
国内における犬の平均寿命は14.85歳だそうです。
〈体のサイズ別平均寿命〉
・超小型犬 15.67歳
・小型犬 14.62歳
・中型犬 14.02歳
・大型犬 それ以下
〈犬種別平均寿命〉
平均寿命15歳~16歳
チワワ・トイプードル・シーズー・マルチーズ
ビションフリーゼ・ヨークシャテリア
平均寿命14歳~15歳
ポメラニアン・パピヨン・シェットランドシープドッグ・ダックスフント
平均寿命13歳~14歳
柴犬・パグ・ジャックラッセルテリア
平均寿命10歳~13歳
セッター・グレートピレニーズ・サモエド・シベリアンハスキー
ダルメシアン・チャウチャウ・ビーグル・フレンチブルドッグ
ミニチュアピンシャー・ラブラドールレトリバー
平均寿命6歳~10歳
アイリッシュウルフハウンド・グレートデン・セントバーナード
土佐犬・ブルドッグなどです。
最近は室内で犬を飼う飼い主さんが増えたことも、平均寿命が延びた要因と考えられます。
〈犬の年齢を人の年齢に換算すると〉
・生後3ヶ月→5歳
・生後6ヶ月→9歳
・生後1年 →15歳
・生後3年 →28歳
・生後5年 →36歳
・生後7年 →44歳
・生後10年→56歳
・生後15年→76歳
・生後20年→96歳
おおよそ、こんな感じで歳をとっていきます。速いスピードで歳をとっていくのがわかりますね。
小型犬と大型犬では多少の違いがあります。大型犬は幼少期に歳をとるスピードが、
小型犬に比べると比較的ゆっくりです。しかし5歳くらいから歳をとるスピードが早くなり、
大型犬が15歳の時には、人に換算すると100歳を超えているそうです。
なぜ大型犬の寿命は短くなるのでしょう?
大型犬が短命なのはどうしてなのでしょうか。
それは、歳をとるスピードが小型犬より早いことだけが原因ではないようです。
大型犬の寿命は小型犬より短いですが、歳をとる速さの違いの他にも原因があるのです。
その原因の1つに臓器の大きさがあります。大型犬は体の大きさの割合に比べて内臓が小さく、
酸素や栄養素を十分に体の隅々まで、行き渡らせることができないようです。
そのことが、結果的に心臓や肺にも影響を与えてしまい、心疾患やガンの発生率が上がることに関係してきます。
愛犬の寿命を少しでも延ばしたい!飼い主さんができることは
愛犬に長生きしてもらうために、飼い主さんにできることはどんなことなのでしょう。
一番大切なことは、日々の健康管理ではないでしょうか。
〈健康管理で日々心掛けたいことは〉
・食生活のこと
愛犬の主食にはドッグフードを選びましょう。栄養のバランスがよく、必要な栄養素が偏ることがないので、
愛犬の健康のために必要不可欠なものとなります。毎日食べるドッグフードは、高価なものでなくてもよいので、
保存料などの食品添加物の入っていない、国産の良質なものを選ぶように心掛けましょう。
与える量は、ドッグフードの裏に記載してある給与量を守りましょう。
なぜなら、ドッグフードによって100gあたりのカロリーに違いがあるため、
同じ体重でも与える量が異なってくるからです。
記載の給与量を目安にして、犬の体の大きさに必要な適量を、正しく与えるようにして下さい。
愛犬の健康を考え、原材料を調べたり、添加物の知識を持つことなど、
愛犬の食べ物に関心を持つことが大切なのです。
その関心が、愛犬の体にとってよいものを選ぶきっかけになり、長生きに繋がるのではないでしょうか。
・日頃から愛犬の健康チェックを心掛けましょう
目やにがたまっていたり、耳の中が汚れていませんか?
涙が多い子は目やにがたまりやすくなるので、
1日に1回、きれいに拭いてあげましょう。そのままにしておくと涙やけを起こしたり、
目の周りの皮膚の炎症の原因にもなります。
耳のお掃除は、耳の奥深くまでする必要はありません。
さっと耳の入り口を拭いてあげる程度で大丈夫ですので、時々きれいにしてあげて下さい。
中耳炎や外耳炎など、耳の病気に早く気付くきっかけにもなります。
このように毎日のお手入れを心掛けていると、何かしらの異変にも早く気付くことができるのです。
・歯周病などがなく、歯は健康ですか?
愛犬の歯のケアはとても大切です。
そして、口の中のケアは元気な体作りの基本でもあります。
歯を健康に保つことは、体の健康に繋がります。定期的にチェックをしてあげましょう。
・毎日お散歩に行ってあげていますか?
毎日のお散歩は犬の楽しみの1つです。飼い主さんの「お散歩に行こう!」という言葉に、
嬉しくて全身で喜びを表現してる犬は多いことでしょう。
適度な運動は健康のためにも必要です。犬のストレス発散にもなるので、時間の許すかぎり一緒に出掛けましょう。
・おしっこや便はいつも通りですか?
おしっこの量や便の色、形など普段と違うことはよくあります。
食べた物や、少しの体調の変化でも変わります。
ほとんどの場合、次の日には戻っていることも多いので、気を付けて様子をみておきましょう。
・皮膚にトラブルがなく、被毛にツヤがありますか?
アレルギーを起こして皮膚に炎症が起こっていることがあります。
毛の長い犬やふわふわした毛の犬は、見落としてしまいがちです。
時々毛を分けて皮膚の状態をチェックしましょう。
散歩中に枝などでケガをしてしまっていることもあります。
傷から感染症を起こすこともあるため、気を付けておきましょう。
被毛のツヤなくなったら、タンパク質が不足している可能性があります。
タンパク質は犬の健康に欠かせないものです。ドッグフードを残していないかなどチェックして下さい。
元気がありドッグフードもしっかり食べているのに、
どんどんツヤがなくなる時は、念のため、獣医さんに診てもらいましょう。
何か原因が隠れているということがあるかもしれません。
小型犬の場合、寿命は14歳~16歳くらいが多いようですが、
20歳近くまで長生きすることもあります。
ここ10年くらいで犬の寿命が飛躍的に伸びていることから、今後も寿命が伸びる可能性が期待できます。
飼い主さんの、愛犬の健康への意識の高さが大切です。愛犬を気遣う1日1日の積み重ねで、
寿命を伸ばすことができるかもしれません。
可愛い愛犬と1日でも長く一緒に暮らせるように、毎日の積み重ねを大切にしたいものですね。