鳥猟犬

通称ガンドッグ!人間の役に立つことが大好きな鳥猟犬とは

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猟犬の中でも鳥をターゲットにしているのが、鳥猟犬です。

ジャパン・ケネルクラブ(JKC)では、ポインター、セッターをする犬は第7グループに分類しており、

レトリバー、スパニエル、そしてウォーター・ドッグが第8グループに分類しています。

今回は第8グループ「鳥猟犬(ガンドッグ)」についてお伝えします。

 

鳥猟犬(ガンドッグ)って?

皆さんは鳥猟犬(ガンドッグ)をご存知でしょうか?

鳥猟犬とは、鳥を専門とする猟犬のことです。鳥猟犬は別名、

「バードドッグ」や猟銃(ガン)を使用することから「ガンドッグ」とも呼ばれています。

また、鳥猟犬に分類されている中には家庭犬として人気がある犬種が多くいます。

 

鳥猟犬の歴史

15世紀前、火縄銃が発明される前は、犬たちが獲物を見つけ、追い詰め、仕留めるという狩猟をしていました。

しかし銃が普及し使われるようになると、ヨーロッパの貴族たちの間でスポーツとしての狩りが人気になり、

狩野主役が犬から人間になり、犬は人間のサポート役になりました。

人間が銃で仕留めた獲物を見つけ、回収してくることが求められ、これが鳥猟犬の始まりです。

 

鳥猟犬は5つのグループに分類される

一般的に鳥猟犬は下記の4つのグループに分かれています。

・ポインター

ポインターは獲物を見つけると、音を立てないよう静かに獲物の方向を向き、片方の前足を上げて止まりハンターに獲物の場所を知らせます。

主に、イングリッシュポインターやジャーマン・ショートヘアード・ポインターなどがいます。

・セッター

ポンイターと同様、獲物を見つけハンターに教えます。

「セッティング」と言われる、立ち止まりしゃがみこんだり伏せたりするなど姿勢を低くすることで獲物の位置を知らせます。

アイリッシュセッターやイングリッシュセッターなどがいます。

・レトリバー

ハンターが撃ち落とした獲物を回収するのに活躍していたのが、ゴールデンレトリバーやラブラドールレトリバーたちです。

獲物は水の中にも落ちることも多く、彼らは泳ぎが得意なので適任でした。

また獲物を優しく口にくわえる技術を習得し、傷つけずにハンターの元まで持ちかえります。

彼らは学習能力が高く、盲導犬や介助犬としても活躍しています。

・スパニエル

獲物を見つけて追い詰めると、ハンターが撃ちやすいように飛び立たせ、撃ち落とした獲物を回収していました。

アメリカン・ウォーター・スパニエルやイングリッシュ・コッカー・スパニエルなどがいます。

 

ガンドッグの特徴・性質

ガンドッグは家庭犬としても人気です。

それは、飼いやすいというのが一番の理由です。

 

ガンドッグは元々人間のサポート役でした。そのため、自分で獲物を殺して狩りをしていないので、

攻撃性が低く、人間との共同作業を好みます。

人間の指示を忠実に守り、人間の役に立とうという思いから常に飼い主の行動をみています。

このような性質を持っているので、飼い主に対しても素直で従順、コミュニケーションも取れます。

そのため、しつけやトレーニングがしやすいのです。猟犬だけではなく、

警察犬やセラピードッグ、アジリティなど様々な犬の職業やドッグスポーツにも活躍している犬種です。

また、彼らは家族だけではなく、人間が大好きなので、番犬には向いていないかもしれませんが、家庭犬として世界中から愛されています。

ただし、鳥だけではなく、シカやイノシシなどの猟をしていたガンドッグたちは、気性が少々荒かったり、

猟欲が強く強情な一面も持っています。このような性質のガンドッグは素人が飼うには大変です。

ガンドッグの犬種全てが、優しく、人間に従順な性格とは限りません。

 

ガンドッグとの生活

人間が大好きで人間との共同作業に喜びを見出せますが、これは人間への依存心が高いとも言えます。

そのため、飼い主さんと離れてしまうと不安になり、無駄吠えをしたり、

排泄を失敗するなどの行動を起こしてお留守番ができなくなる犬もいます。

飼い主さんは、子犬の頃から正しい距離感やルールを教えてあげることが大切です。

運動が大好きで運動量が多いのも特徴です。

 

元々、広い野山を走り回っていたので、活動的で運動能力が優れています。そのため、

家の近所を散歩するだけでは彼らの運動欲求を満たせず、無駄吠えや破壊行動など問題行動を起こす場合もあり、

運動不足から肥満になる犬もいるため、飼育初心者には予想外のことも起こる可能性があります。

温和で優しく学習能力の高さから、家庭犬に適しているガンドッグですが、体力がズバ抜けている猟犬。

飼い主も運動や外へ出かける事が好きなアウトドアな人でないとストレスを貯めてしまい

問題行動を起こす可能性があります。(過度な運動をし過ぎてもストレスになります)

残念ながら、インドア派の飼い主はカンドッグは向いていないかもしれません。

 

また、ガンドッグのような人間と猟をしていた犬種は、広い野山で獲物を追い詰め、

人間に知らせるために低く大きな吠え声が必要とされていたため、近所トラブルに繋がることもあります。

しかし、ガンドッグは賢いのでトレーニングさえすれば無駄吠えもしなくなりますので飼い主さんの努力が必要です。

次回はカンドッグと呼ばれる犬種についてお伝えしていきます。

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