ふわふわした毛にぬいぐるみのような見た目がなんとも愛らしいポメラニアン。
日本でも家庭犬として人気が高く、よく見かけますよね。
今回はポメラニアンについて紹介します!
ポメラニアン
原産地 | ドイツ |
原地名 | ポメラニアン/ドイチャー・シュピッツ |
サイズ | 超小型犬 |
グループ | 5G |
体高 | 20Cm前後 |
体重 | 2kg~3kg |
ポメラニアンの歴史
英国ケネルクラブ(KC)の犬種のグループでは、ポメラニアンはトイ・グループに属しています。
しかし、FCIの区分けでは、トイの集まった第9グループではなく、スピッツ犬種の第5グループに入ります。
ポメラニアンは後になって小型に改良されただけで、もともとは大きめなスピッツ種です。
またポメラニアンは、ジャーマンスピッツの中でも一番小さいタイプです。
原産国のドイツや北欧では、つい最近までポメラニアンではなく、英語で言う「トイ・スピッツ」と呼んでいました。
ポメラニアンの祖先は、アイルランドなどでソリ犬として活躍していたスピッツ系大型犬のサモエドと言われています。
当時はサイズも大きく、ポメラニアンはそれほど知られていなかったのです。
19世紀頃、ビクトリア女王がイタリアヘ旅をした時に、たくさんのジャーマンスピッツを連れて帰りました。
このことで、イギリスのブリーダー達はヴィクトリア女王好みの、超小型犬を作りだしたのです。
ヴィクトリア女王のポメラニアンへの情熱のおかげで、たった20年の間にこの犬種は一躍有名となり人気に火がついたのです。
ジャーマン・スピッツが基になっているが、現在の愛らしい見た目とサイズはイギリスで改良されてからです。
そのことから、イギリスの犬とも言えるでしょう。
そして1970年あたりには、すっかりモデルチェンジしてドイツに逆輸入され、
ジャーマン・スピッツの一種としてドイツのケネルクラブに認められたのは1974年になります。
ポメラニアンの特徴
・見た目について
まるでぬいぐるみのようなふわふわした毛と丸い体が、可愛らしく印象的です。
手足も小さく引き締まっていて、耳はキツネのような立ち耳です。
尻尾は背中に向けて丸まり、多くの被毛が特徴的です。
もともと中型犬だったので、まれに規定サイズよりも大きくなる個体もいます。
・被毛について
被毛は繊細でボリュームがあり、
長くて直毛のオーバーコートと隙間なく生えているアンダーコートからなる
ダブルコートを持っています。
オーバーコートはふわふわした毛、アンダーコートは固くゴワゴワした毛です。
また、他のスピッツと同じく首回りとおしり部分の豪華な飾り毛があります。
・ポメラニアンの毛色
もともとは白色のみだったポメラニアンですが、品種改良されて、
現在はカラーバリエーションが豊富です。
よく見かけるのはオレンジ系ですが、単色だけではなく、パーティーカラーやブリンドルなどの毛色もあります。
また、マールと呼ばれる大理石模様のレアカラーも登場しています。
たくさんの犬種の中でも実に、多種多様な毛色を持っているポメラニアンです。
ポメラニアンの性格
・可愛らしいが気が強い一面も
基本的には、人間や他の犬ともフレンドリーに接します。
しかし、可愛らしい見た目とは裏腹に、大胆不敵な行動を起こすこともあります。
おそらく中型犬だった名残からか、自分よりも大きな犬や人間に対して立ち向かって行くほど気が強い子も時々います。
また警戒心や縄張り意識が強く、見知らぬ人には吠えるので番犬に向いています。
・飼い主に対して愛情深い
ポメラニアンは、飼い主に対して忠実で愛情深く、甘えん坊でもあります。
愛着心が強いので、「撫でてほしい」「遊んでほしい」と甘えてくることも。
しかし、ついつい甘やかしてしまうと噛み癖や吠え癖がつくこともあります。
ポメラニアンは学習能力も高いので、きちんとしつけをすればとても優秀な家庭犬となってくれます。
ポメラニアンのしつけ
ポメラニアンは警戒心が強く、見知らぬ人や犬に対して吠えるので番犬に向いているとされます。
しかし放っておくと無駄吠えが癖になり、ご近所トラブルにもなる可能性がありますので、
きちんとしつけを行いましょう。
ポイントは「褒めて伸ばす」です。基本的に犬は、一方的に叱ってもしつけが入りません。
無駄吠えをした時は、一度だけ「ダメ」と強く叱るようにしてください。
ポメラニアンは学習能力が高いので、吠えるのを止めたときに褒められたことで、
「吠えなかったら褒められる」と学習し、無駄吠えがなくなります。
また、ポメラニアンはストレスに弱いところもありますので、
しつけやトレーニングの際は、飼い主さんは冷静に話しかけ、あまり感情を高揚させないようにしましょう。
しつけが難しい場合は、プロを頼るのもひとつの方法です。
被毛のお手入れ
ポメラニアンはふわふわの被毛をしているので、毎日のブラッシングは欠かせません。
換毛期は抜け毛も多くなるため、いつも以上にブラッシングをしてください。
また月に1度、シャンプーをするようにしましょう。
皮膚病の予防にもなるので、きちんと被毛のお手入れをしてあげることが大切です。
ポメラニアンを飼ったら注意すること
ポメラニアンはペーパーボーンと言われ、非常に骨が細く弱い犬種です。
そのため、フローリングは滑りやすく脱臼する可能性があるので、カーペットを敷くなどして対策しましょう。
また、高いところからのジャンプや無理な運動でも、骨折や脱臼をしやすいので注意が必要です。
肥満になると骨折するリスクも上がりますので、毎日の散歩や運動は必要です。
ですが、短時間での散歩や室内でボールを使って遊ぶなどのゲームで十分です。
ポメラニアンの気質から人間との交流が大切なので、室内飼育が向いています。
ポメラニアンは20年以上に渡り、人気を博しています。
それはなんと言っても、可愛らしい見た目と、人懐こさ、賢さからくる、
飼いやすさが一番の理由ではないでしょうか。初心者の方にもおすすめの犬種と言えますよ。