シーズーといえば、その愛らしいルックスと歩き方に癒される方も多いのではないでしょうか。
日本でも、シーズーを飼っている家庭は多く、街中でもよく目にしますよね。
今回は、「シーズー」についてご紹介していきたいと思います。
シーズーの歴史
シーズーは、中国原産の小型犬の一種です。
中国とチベットは昔から仏教を通じて交流があり
チベットの僧院から中国の貴族へ、聖なる動物とされていたラサアプソが贈られていました。
シーズーは、中国で神の使いとされていたラサアプソと、ペキニーズを交配し19世紀ころに誕生したと言われています。
シーズーは中国語で「獅子」という意味で、守り神として王侯貴族たちに飼われていました。
僧院から王宮に伝えられた犬たちは、聖なる力の象徴として、門外不出とされていたので
王宮の中で他の犬種と混血せず繁殖を繰り返し、シーズーの特徴は長い年月をかけて固定化されていったのです。
19世紀後半に起こったアロー戦争の際、多くのシーズーが命を落としましたが
一部のシーズーはイギリスの兵士たちによって国に持ち帰られ保護されました。
イギリスでは、そのシーズーたちが土台となり、家庭犬として少しずつ一般家庭にも広まっていきました。
1935年、はじめてイギリスにシーズークラブが設立され、犬種として公認されました。
1963年には日本に輸入され、1969年にはアメリカでも登録されました。
こうしてシーズーは世界的な人気を博しました。
シーズーの特徴
シーズーは、もこもこの小さな体に、まん丸の顔、まん丸の瞳、
ぺちゃっとつぶた鼻と垂れ耳など、愛らしい特徴をたくさん持っている犬です。
平均体高は20cm~28cm、体重は4kg~7kg。
小型犬のわりにしっかりとした体つきをしており、意外とずっしりしています。
被毛は、上毛と下毛が二層になっているダブルコートで、長毛です。
寒冷地・チベットにルーツ持っているため、豊かな被毛に覆われており寒さに強いという特徴があります。
ダブルコートの犬種は、抜け毛が多いといわれていますが、シーズーは比較的抜け毛が少ないことでも知られています。
毛色は、「ホワイト&ゴールド」や「ホワイト&ブラック」、「ホワイト&ブラウン」
日本では珍しい「ソリッド」と呼ばれるゴールドやホワイト、シャンパン、ブラックなどの単色のシーズーもいます。
シーズーの毛色は、成長とともに変化します。
子犬と時は「ホワイト&ゴールド」だった毛色がホワイトのソリッドに変化するケースなどもあります。
ぴょんこぴょんことリズミカルに体を上下に揺らしながら歩く姿が特徴的で、
マリリン・モンローにたとえられ「モンロー・ウォーク」と言われています。
シーズーの性格
シーズーは、人に対してとても愛情深く、人懐っこい性格です。
長いこと、中国の皇帝に愛情をいっぱい注がれ育てられてきた歴史ゆえとされています。
他の犬ともフレンドリーに接することが出来ます。
攻撃性が低く無駄吠えも少なく、大人しいので室内で飼うことに向いており
子供がいる家庭でも安心して飼うことが出来るでしょう。
大人しく穏やかですが、遊ぶことが大好きで活発な一面もあります。
ただし、元気いっぱいに遊ぶというよりは、飼い主の膝の上でじゃれたり飼い主と寄り添うことを好みます。
甘え上手で人と一緒にいることを好む犬種なので、お年寄りでも飼うことが出来ます。
プライドが少し高く、頑固な面もあります。見ず知らずの人には、人見知りをするかもしれません。
子犬のうちからきちんとしつけをしましょう。
シーズーの飼い方
シーズーは、小型犬のわりにがっちりとした体つきで、食欲も旺盛なので太りやすい犬種です。
そのため、適度な運動は欠かせません。散歩は1日1~2回、20~30分程度が理想です。
夏場は朝夕など涼しい時間帯を選んで散歩に連れていってあげましょう。
シーズーは、寒さには強い反面、暑さにはとても弱いので、室内犬として飼育することがオススメです。
抜け毛も比較的少ないので室内でも問題なく飼うことが出来るでしょう。
大人しく穏やかな性格なので、無駄吠えも少なく、攻撃性も低いですが噛み癖には注意する必要があります。
犬は一般的に不安や恐怖を感じている時に噛むことが多く
社会性が身についていない場合よく起こる現象だと言われています。
子犬のうちから社会性をつけるために、家族以外の人と触れ合わせたりしましょう。
シーズーは、頭がいいのでしつけやすく、基本的な事はすぐに覚えてくれます。
厳しく叱ったりする必要はなく、丁寧にひとつひとつ教えましょう。うまく出来たら、たくさん褒めてあげましょう。
シーズーがかかりやすい病気
シーズーは、穏やかな性格や室内犬として飼えることから飼いやすい犬種とされていますが、
皮膚が弱い犬種として知られており、毎日の被毛ケアが必須です。
乾燥した気候のチベットや中国で生活していた犬種であるため、高温多湿の日本の気候に弱く
脂漏性皮膚炎やアトピー性皮膚炎を発症しやすいです。
毎日のブラッシングと、月最低でも1回のシャンプーは欠かせません。
また、シーズーは目の病気も起こりやすい犬種です。
頭部の毛が目に入って、眼球が傷つかないよう注意する必要があります。少しでも異常を感じたら病院に連れていきましょう。