小柄で可愛さと品があって優雅な見た目をしているパピヨンは、
日本でもとても高い人気を誇る小型犬です。
そんなパピヨンですが、先祖や歴史について知っている人は少ないと思います。
今回はパピヨンの歴史や性格、特徴などについて紹介します。
パピヨンの歴史
パピヨンの先祖は、スペイン原産の小型のスパニエルと考えられています。
16世紀頃には、フランスへと渡り、貴族に愛されていた犬種です。
「パピヨン」とは、フランス語で「蝶」の意味があり、
飾り毛のある大きな耳が蝶に似ていることからパピヨンと名付けられました。
初期のパピヨンは耳が垂れていたようで、ある日突然立ち耳のパピヨンが生まれたそうです。
また、同じ母犬から垂れ耳と立ち耳、両方のパピヨンが生まれていたようで、
現在でもまれ垂れ耳のパピヨンが生まれることもあるそうです。
18世紀頃から選択的に交配され、立ち耳タイプが増えていき、
19世紀頃になるとイタリア、ベルギーでも繁殖されるようになりました。
ピンとした立ち耳が特徴のスピッツと交配して蝶のようなエレガントで大きな立ち耳を持つようになり
チワワとの交配で小さなサイズに仕上げられました。
20世紀頃には、フランスのドッグショーに参加し、その後、アメリカやイギリスでもドッグショーに参加しました。
その当時のパピヨンは、ほとんどレッドカラーで、現在のパピヨンよりも若干大きいサイズでしたが
改良を重ねてより小さくなり、毛色も多彩になりました。
パピヨンは現在、世界各国で大変高い人気を誇り、日本においても上位をキープするほどの人気の犬種です。
パピヨンの特徴
「蝶」を意味するパピヨンの名前の由来の通り、
エレガントで上品な飾り毛のある大きな耳が一番の特徴です。
尻尾にも耳と同じように飾り毛があり、その容姿は気品があり美しい姿をしています。
体高は平均して20~28cmほどで、体重は3~5キロが標準であり華奢な小型犬ですが丈夫で
しっかりとした骨格です。華奢なイメージに対して身体能力が高い子が多いのも事実です。
また、パピヨンの耳は2種類あり、ピンッと立っている耳は「パピヨン」垂れさがっている耳は
「ファレーヌ」と言われていますが、どちらも同種のパピヨンです。
パピヨンは蝶という意味を持っているのに対し、ファレーヌは蛾の意味を持っています。
さらに、毛色は3種類あります。
ホワイトブラウン…白と茶色の組み合わせ
ホワイトブラック…白と黒の組み合わせ
トライカラー…白茶黒の3色の組み合わせ
近年ではトライカラーの人気が上がってきています。
他にも、パピヨンの寿命は12~15歳と言われています。
犬の平均寿命から見ても、長生きな方に入るかと思います。
1番はストレスを溜めない事と、病気にいち早く気づいてあげることですので、
日頃から愛情込めてスキンシップを取るようにしましょう。
パピヨンの性格
パピヨンはとても賢い犬で、数多くいる犬種の中で8番目に頭が良いと言われているほどです。
頭が良く人の言っていることを上手く聞き分けることが出来るが故に、性格が悪いと言われたりもします。
飼い主からしたら飼いやすそうにも見えますが、場合によっては頭が良すぎて飼い主を見下す可能性も
ありますので、「飼い主はリーダーである」ということは十分に教えましょう。
活発で人懐っこくよく動き回る一面もあり、とても可愛がられやすい犬種でしょう。
ピョンピョンとその場で跳ねている光景も多く見られるでしょう。
また、良く走り回るため室内で飼っている場合は特にフローリングで滑って怪我を
しないようにしっかりと対策をとるようにしましょう。
人懐っこいを超えて甘えん坊な部分もあり、飼い主が座っていたりすると膝の上に
すぐ乗っかてくるようなかわいい性格です。
甘えん坊なのは良いですが、それが悪化してワガママになってしまわないように気を付けましょう。
しかし、そんなパピヨンも警戒心が強くプライドも高いので、自分が1番でないことに腹を
立てて吠えたり噛んだりすることもあるので、そこはしっかりとしつけをし、十分な愛情を注ぎましょう。
抜け毛問題…カットはどうしたらいい?
パピヨンの毛質はシングルコートなので寒さに弱いですが、
ダブルコートの犬に比べて抜け毛は少ないとされています。
1番の抜け毛対策はやはり毎日のブラッシングです。
ブラッシングをすることで毛並みも艶やかになり、さらに皮膚病の予防にもつながります。
また、パピヨンは毛が長いため散歩の際に汚れやすく不衛生になりがちなので、
月に1、2回シャンプーをしてあげましょう。
もう一つの対策は、洋服を着せてあげることです。
抜け毛対策にもなりますが、パピヨンは寒さに弱い犬種でもあるので一石二鳥でしょう。
しかし、長時間洋服を着せることによって蒸れてしまったり皮膚病につながる可能性もありますので
夏場や抜け毛が少ない時期は着せないなど対策をとるようにしましょう。
本来パピヨンの毛は一定の長さ以上伸びないので、しっかりとお手入れ出来ていればお尻回りと
肉球の所以外はカットしなくても良いのです。
飼い主としてはお金もかからずとても助かりますが、毛が長いからこそ色々なカットで遊べるのも良い所です。
毛が短ければ抜け毛の対策にもなりますし、暑い夏場などはサマーカットですっきりするのも良いでしょう。
ただし、カットする際は必ず”愛犬の体調が良い時”にやるようにしましょう。
決して飼い主のタイミングで無理をさせてはいけません。
家でやるにしてもリラックスした状態でないと危ないですし、トリマーにお願いするにしても行きなれない場所で
じっとしていることはとてもストレスになりますので、愛犬の体調には十分考慮してあげましょう。