ブサカワ犬といえば、フレンチブルドッグですよね。
ぺちゃ鼻が可愛く、ぼってりしたボディが愛くるしいフレンチブルドックは、
ここ最近人気急上昇した犬種のひとつでフレンチブルドッグ好きな方達からは「フレブル」と呼ばれています。
フレンチブルドッグの歴史から、特徴、性格などをご紹介します。
フレンチブルドッグの歴史
フレンチブルドッグの起源は、様々な説がありますが、
「モロシア犬」が先祖であることが有名です。
モロシア犬は、牛追いとして働く犬のことで、体も大きくずっしりと重量のあるブルドッグが主に活躍していました。
1830年代に戦闘犬が禁止されたため、その影響から品種改良と交配を繰り返して、小型のブルドッグが生み出されました。
そして産業革命の時代、フランスの北部へと移住したイギリス人は小柄なブルドッグも一緒に連れて行き、
1880年代にブリーダーによって異種交配を繰り返し、フレンチブルドッグが誕生しました。
当初は、ネズミ捕り用に飼われていたフレンチブルドッグですが、その風貌と特徴でフランスの上流階級や
芸術家の人々に受け入れられ、認知度と人気は広がっていくことになりました。
その後、フランスを旅行で訪れていたアメリカ人により、フレンチブルドッグはアメリカへと渡り、
アメリカでは「コウモリ耳」という耳の立ったフレンチブルドッグの人気は一気に高まり、
一方で原産国のフランスでは、垂れ耳のフレンチブルドッグの方に人気が集まったのです。
やがてこの2種類の耳の問題は、「どちらがフレンチブルドッグとして正しいのか」という議論となり、
1900年代にアメリカで行われた「フレンチブルドッグショー」の結果、
ピンと立った「コウモリ耳」がフレンチブルドッグの標準と定められたのです。
大正時代には日本に輸入され、昭和時代になると家庭犬としフレンチブルドッグが飼われ始めたそうです。
闘犬の血統から生まれたマスティフやブルドッグに、穏やかな気質のパグや小型テリアなどを交配し、
家庭犬に向いた控えめで呑気な性格と、ユニークな姿を与え、愛すべき存在に作り上げられたのがフレンチブルドッグなのでした。
近年ではその「ブサカワ」な見た目と、落ち着いた性格、短毛で手入れがしやすいなどと話題を呼び、世界中で人気が高まっています。
アメリカの犬種団体AKCの発表では、2003年の犬の登録数ランキングが54位でしたが、2008年には26位、
そして2013年には11位と、年を重ねるごとにフレンチブルドッグは大人気になっています。
フレンチブルドッグの特徴
フレンチブルドッグは短いマズルに大きくな顔、大きな立ち耳が特徴的です。
犬の耳にはいくつか呼び名があり、一般的な立ち耳、ろうそく耳、半立ち耳、ローズイヤー、
ボタン耳などの種類がありますが、フレンチブルドッグのようなピーンと立った大きめの耳を、「コウモリ耳」と呼びます。
そしてブルドッグのような、たるんだ皮膚とぼってりした体がかわいらしく、どこか愛おしくなりますよね。
フレンチブルドッグの平均体高はオスが30cm~31cm、メスが29cm~31cmほどです。
平均体重はオスが10キロ~13キロ、メスが9~12キロほどです。オスの方がやや大きく仕上がりますが
個人差があるのでメスでも大きくなる可能性もあります。
14キロまでが理想の体型と言われています。
皮膚はたるんでいますが、身体は筋肉質でとても力強いです。
手足共にほどよく短めに構成されています。
尻尾はとても短く、お尻がかわいいという意見も多く上がっています。
フレンチブルドッグは口周りがしわだらけなので、こまめに掃除をしてあげないと雑菌が溜まってしまい、悪臭がすることも。
タオルやウェットティッシュ、綿棒なを使って掃除したり、定期的にしわ部分を拭き取るように掃除をしてあげましょう。
また、他の犬種に比べてよだれも多いのでこまめにお手入れをしてあげてください。
全身が短毛で覆われていて、滑らかな手触りのスムースコートと呼ばれる毛質をしており、
毛の生え変わる時期にはとても抜け毛があります。
短毛の犬種は毛の生え変わり頻度が早いため、換毛期以外でも抜け毛があります。
したがって、フレンチブルドッグはとても抜け毛が多い犬種と言えます。
こまめにブラッシングを行う必要があります。
カラーも豊富な所がフレンチブルドッグの魅力です。
・フォーン
・ブリンドル
・パイド
・クリーム
・ブラック
・ホワイト
・ブルー
などがあります。
カラーが豊富だと、気に入りのカラーを見つけるのも楽しみになってしまいますよね。
これからフレンチブルドッグを飼おうと検討している方は実際にどんなカラーなのか調べてから自分のお気に入りカラーを見つけてみてください!
フレンチブルドッグの性格
フレンチブルドッグは人に対して愛情深く、家族と過ごす時間を大切にする性質を持っています。
フレンチブルドッグ=ブルドッグと想像する人が多いですが、
フレンチブルドッグは基本的に温厚で、無駄吠えも少なく、おっとりとした性格をしています。
暴れたり、走り回ったりすることもないです。
また、暑さ、寒さに非常に弱いので室内で飼いが向いています。
フレンチブルドッグは熱中症になりやすいため、夏場だけお散歩へ行かない飼い主も多いです。
運動不足でストレスが溜まってしまうようなら、気温が低い早朝か、夕方位以降に数分程度、ゆっくりなペースで散歩をしましょう。
散歩中の水分補給はこまめにに行ってください。
室内でも、人間が暑いと感じなくても夏場はエアコンをつけてあげることが大切です。
留守番中も、犬が過ごしやすい程度の温度にエアコンをつけっぱなしにしてあげましょう。
フレンチブルドッグはとても甘えん坊で、飼い主に抱っこされたり、一緒に横になってお昼寝をしたりといったことが大好きです。
基本的には人に優しく、おとなしい性格ですが、交配の際にテリアや当時の牛追い犬の血が混ざって生み出された為
怒ったり興奮すると噛みつく性格のフレンチブルドッグもいますが、個人差があります。
子犬のうちから噛み癖などをしないようしつけていれば問題はありません。
フレンチブルドッグは、尻尾がとても短いため、他の犬に比べて尻尾で感情表現ができません。
その代わり、大きな耳や、体、顔など全身を使って感情を表します。
顔を小刻み震わせ、耳を折り畳むようにしている場合は、嬉しい時です。
何かに興味があったり、訴えたりしている時は、大きな耳をピーンと立てます。
怖い時、寂しい時は体を小さく縮ませ、頭の後ろに貼り付けるように耳を倒します。
楽しい時にはまん丸の目を大きく開き、遊んで欲しい時や構ってほしい時には上目使いで見つめたり、
しょぼんと落ち込んだ時には垂れ目になったりなど、顔や目で何を考えているのかがすぐにわかります。
シワシワな口でも、口を開いて笑っているように見えたり、ふてくされたような口をしたりと、
フレンチブルドッグは表情豊かです。とっても可愛い感情表現ですよね。
フレンチブルドッグがなりやすい病気
とっても可愛いフレンチブルドッグですが、かかりやすい病気がいくつかあります。
鼻の穴が狭いために鼻呼吸ができにくくなる、「鼻腔狹窄(びくうきょうさく)」や、
頭が大きな小型~中型犬に多いと言われる「水頭症(すいとうしょう)」、
上顎が長いために呼吸を阻害する「軟口蓋過長症(なんこうがいかちょうしょう)」、
睫毛が眼球にこすれてしまう「眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)」、
肥満やストレスから起こる「糖尿病(とうにょうびょう)」、
皮膚に炎症が起こる「皮膚炎・皮膚病」などが、フレンチブルドッグのかかりやすい病気です。
愛犬の様子がおかしいと感じたらすぐに動物病院へ連れていきましょう。
また、元気な状態の時でも定期的に健康診断をしたり、血液検査を行うと良いでしょう。
どの病気も、早期発見することで悪化せずに治ることもあります。
かかりつけ医に病気の予防法を聞くこともおすすめです。
大切な愛犬を少しでも長生きさせるめに、飼い主ができることを考え、きちんと健康管理をしてあげましょう。